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女性の右下腹部が痛むのは?(3) [女性の下腹部]


■ 女性の右下腹部が痛むのは?(3)

久しぶりですが、女性の右下腹部が痛む原因の3回目です。
これまで、大腸憩室炎・尿路結石について書いてきましたが、今回は虫垂炎(盲腸)です。とくに急激に痛み出す急性虫垂炎は、命の危険にさらされる心配もあります。

虫垂が炎症を起こしている病態をいいます。今や虫垂炎の致死率は低いものですが、治療が遅れると腹膜炎をきたし、命にかかわる状態となることもあり得る疾患です。

でもなかなか初期症状に気づきくく、知らない間にかなり悪化してしまうことも多い病気です。気がついたときは、悪化し、急性に近い危険な状態になている場合もあるのです。しっかりと治すためには、原因や初期症状について知っておくことが大切です。


かつて虫垂は、役にたってない臓器と言われてました。しかしリンパ球の集まる場所であり、免疫グロブリンA)をつくり出す細胞を産生する場所であることが判明しています。虫垂を切除した場合、腸内細菌のバランスが崩れてしまうとされています。


虫垂が細菌感染をきたして炎症がおこると、虫垂が腫れ、腹痛や発熱などの症状はじまります。病状が進むと虫垂が破裂、腹部全体に炎症が及んで腹膜炎になります。さらに処置が遅れれば重篤な状態となることも。手術の出来ない時代は死病だったのです。


虫垂炎の重症度は3段階に分類されます。

 カタル性
 (軽度:粘膜層の軽い炎症)
 蜂窩織炎性
 (中等度:全層の化膿性炎症)
 壊疸性
 (高度:虫垂壁全層の壊死)

炎症は、時間の経過と共に進行していき、進行度に応じて治療方法が変わります

女性では、腹膜炎をきたした場合卵巣や卵管にも感染が拡がります。卵管を閉塞させてしまう不妊の原因にもなることもあります。

男女差はほとんどありません。好発年齢は10~30代です。どの年代でも起こり得ますが、5歳以下の小児では少なく、2歳以下では極めて稀とされています。


■ 具体的な症状は?

・上腹部が痛む

初期では上腹部、すなわちみぞおちの辺りや臍の周辺で痛みを感じることがあります。時間が経過すると、痛みは下腹部のほうへと下がっていくというケースもあります。

・右下腹部が痛む

虫垂の位置は右下腹部。痛みもまた右下腹部に生じやすくなります。虫垂部分を押さえると圧迫から痛を感じます。動いたり咳をしたりすれば、さらに痛みは増強します。

・腹部全体が痛む

右下腹部だけでなく、腹部全体に痛みを感じることがあります。病状が進行し腹膜炎になれば、激痛を生じます。


さて。
虫垂炎の場合、最初は上腹部におこり右下腹部へと痛みは移動するといわれています。でも実際そのような症状が出るのは半数にも満たないと言われます。半分なので多いともいえますが、必ずおこるわけではないのです。特に小児では、腹部全体が痛むことが多いようです。

高齢者や妊婦は、なぜか痛みがそれほど強くなく圧痛のケースも少ないと言われます。



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男性も下腹部(下っ腹)に痛みや違和感を感じますが、とくに女性はより多くの病気や症状を抱えてます。 腰痛鈍痛や張り、左下や右側。原因は便秘によるガス(おなら)の溜まりすぎのや下痢といった日常的なことや、妊娠初期のおめでたい話しだけではありません。子宮や卵巣にまつわるガンや重い虫垂炎などもいるいろ考えられるのです。生理のとき多すぎる出血、吐き気や頻尿、血便や腰痛など。中にはあまり関係のない症状がじつは下腹部の異常がもたらしているこもあります。

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